日本内科学会雑誌
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今月の症例
右上肢不随意運動により脳梗塞が疑われたが最終的に緩徐進行1型糖尿病による糖尿病性舞踏病と診断しえた1例
張磨 則之中土居 祐太新村 浩透瀧瀬 康洋塚原 恭平志村 直子西山 敦士小西 利幸
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2022 年 111 巻 12 号 p. 2437-2443

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抄録

85歳男性.緩徐進行1型糖尿病による数カ月にわたる血糖コントロール悪化の経過中に突如右上肢に不随意運動が出現し,CT所見とあわせて当初出血性脳梗塞が疑われたが,最終的に特徴的なMRI画像所見より糖尿病性舞踏病と診断した.不随意運動は一旦自然改善したが,血糖コントロール是正後に再燃した.高齢糖尿病患者の血糖コントロール悪化時に突然発症する不随意運動では糖尿病性舞踏病を念頭に置く必要がある.

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© 2022 一般社団法人 日本内科学会
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