2022 年 111 巻 6 号 p. 1165-1169
症例は73歳の右利きの女性.arm levitationを主訴に来院した.脳MRI(magnetic resonance imaging)拡散強調像で右大脳皮質に高信号域を呈し,髄液中の総タウ及び14-3-3蛋白高値,RT-QUIC(real-time quaking-induced conversion)法での髄液中異常プリオン蛋白陽性よりCreutzfeldt-Jakob病(Creutzfeldt-Jakob disease:CJD)と診断した.本例は初期症状としてarm levitationを呈した.初期症状としてarm levitationを呈するCJDがあり,arm levitationの鑑別疾患にCJDを加える必要があると考えた.