日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
トピックス
I.市中感染症診療に必要な検査
下野 信行
著者情報
キーワード: 市中感染症, 検査, 診断, POCT
ジャーナル フリー

2023 年 112 巻 11 号 p. 2046-2052

詳細
抄録

市中感染症診療において重要なことは,病歴・身体所見などから感染症病名および原因となる微生物名を推定することである.感染症の中には迅速な対応が求められる場合もあり,その際には必要な検査を行って治療を優先する.一方,結核や感染性心内膜炎などで安易に先行抗菌薬を投与すると,培養の感度が低下する場合もあり,最初に培養することが重要である.血液検査や尿検査などから感染性疾患が疑われる場面もあるが,それぞれの微生物によって検出方法も異なるので,具体的な感染症病名を推定し,適切な検体を得てはじめて確定のために有用な検査を行うことができる.また,その検査結果についても正しい解釈が必要である.

著者関連情報
© 2023 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top