日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
今月の症例
視力・聴力低下が診断の契機となった早期神経梅毒の1例
山本 興幸織田 錬太郎
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 112 巻 3 号 p. 525-530

詳細
抄録

 51歳男性が他院で梅毒血清反応が陽性となり受診した.病歴・症状から早期梅毒と診断した.また,来院1カ月前から頭痛があり問診を追加すると,同時期の健康診断で視力低下が,2週間前から聴力低下と耳鳴りがあった.髄液検査を施行し,細胞数上昇・蛋白の増加を認め早期神経梅毒の確定診断とした.早期梅毒に神経梅毒を合併しうることを認識し,梅毒の診断の際には疑わしい症状があれば髄液検査を行うことが重要である.

著者関連情報
© 2023 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top