日本内科学会雑誌
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今月の症例
気胸で発症し皮膚生検で診断し得たBirt-Hogg-Dubé症候群の1例
明戸 千尋藤森 賢人松浦 啓吾鎌田 弘毅小林 智史長 靖市原 真大塚 満雄
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2024 年 113 巻 10 号 p. 1960-1967

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抄録

46歳,女性.突然の胸痛のため前医を受診し,気胸のため紹介受診となった.胸部CTでは,境界明瞭な大小不同の囊胞を認めた.前額部に白色丘疹と頭頸部に茶褐色丘疹を認め,生検の結果,線維毛包腫であった.家族歴もあることからBirt-Hogg-Dubé(BHD)症候群と診断した.BHD症候群は多発性肺囊胞,腎腫瘍,皮膚の線維毛包腫を3徴とする常染色体優性遺伝疾患であり,皮膚所見から診断できる可能性がある.

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© 2024 一般社団法人 日本内科学会
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