日本内科学会雑誌
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I. 日常臨床に役立つ水・電解質異常の考え方
5. 低リン血症・高リン血症
深津 敦司家原 典之田中 芳徳
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2006 年 95 巻 5 号 p. 840-845

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抄録
生体でリンは消化管粘膜での吸収と腎尿細管での再吸収により調節されている. 消化管, 腎ではNa-P共輸送体がリンの取り込みにかかわっており, おもに副甲状腺ホルモン (PTH), ビタミンD, 食餌中リンの影響を受ける. ビタミンDは消化管からのリンの吸収を促進し, PTHは腎でのリンの再吸収を抑制する. 臨床症状としては関連するCa異常が前面に出ることが多い. 糖尿病, 消化管疾患, 低栄養, 腎疾患ではリン代謝異常を念頭においておく必要がある.
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© 2006 一般社団法人 日本内科学会
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