日本内科学会雑誌
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I. 日常臨床に役立つ水・電解質異常の考え方
8. 代謝性アルカローシス
藤井 正満
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2006 年 95 巻 5 号 p. 859-866

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抄録
代謝性アルカローシスの成立には, 発生機構と腎が過剰なHCO3-を排泄できない維持機構が必要である. 維持機構には細胞外液 (ECF) 量低下, Cl欠乏, K欠乏, ミネラルコルチコイド作用亢進, 腎不全などがある. 診断・治療においてECF量の評価は重要で, 低下していれば食塩水の投与が有効 (Cl反応性), 低下していなければ無効 (Cl抵抗性) であり, その鑑別には尿中Cl濃度が役立つ.
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© 2006 一般社団法人 日本内科学会
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