日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
II. 膜輸送体蛋白と尿細管機能異常の進歩
4. Liddle症候群
北村 健一郎冨田 公夫
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 95 巻 5 号 p. 882-887

詳細
抄録
Liddle症候群は, 腎皮質集合尿細管の管腔側膜に局在する上皮型ナトリウムチャネル (ENaC) の遺伝子変異によって発症する遺伝性高血圧症である. ENaCのPYモチーフに変異が生じることにより, Nedd4を介したENaCのユビキチン化およびエンドサイトーシスが減少し, 細胞膜上のENaCの数が相対的に増加する. その結果として, ナトリウムの再吸収が増加し, 食塩感受性高血圧症が発症すると考えられている.
著者関連情報
© 2006 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top