日本内科学会雑誌
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II. 注目の疾患
5. 特発性肺線維症 (IPF) と非特異的間質性肺炎 (NSIP)
菅 守隆
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2006 年 95 巻 6 号 p. 1030-1035

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抄録
特発性間質性肺炎 (IIPs) の中で特発性肺線維症 (IPF) は頻度が高く, 有効な治療法が乏しいため, IPFをその他のIIPsと鑑別し, 診断することが重要である. その他のIIPsの代表が非特異的間質性肺炎 (NSIP) である. 両者の最終的鑑別は外科的肺生検に委ねるしかないが, 典型的IPFは臨床経過とHRCTで診断可能であり, 一般内科医にも可能である. そのポイントは, 50歳以上, 慢性経過で発症する呼吸器症状のある患者に聴診上fine cracklesを聴取し, HRCTにて肺底部胸膜直下に蜂巣肺を認めることである.
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© 2006 一般社団法人 日本内科学会
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