2007 年 96 巻 10 号 p. 2226-2234
リウマチ学の発展に伴い小児期のリウマチ性疾患,若年性特発性関節炎と全身性エリテマトーデスの治療戦略は著しく進化し,治療には生物学的製剤など新しい概念に基づいた薬剤が導入され,「慢性疾患」の汚名を返上する時代となった.他のリウマチ性疾患,若年性皮膚筋炎,血管炎症候群,Behçet病,若年性全身性皮膚硬化症,自己炎症症候群,線維筋痛症などの現状での問題点,最近の進歩についても触れた.成人に比べ生命予後の長い病児達が,健康な子どもたちと同様の生活が営めるようにすることが小児リウマチ医の役割である.