日本内科学会雑誌
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I.疫学
1.喘息疫学の動向:喘息死ゼロをめざして
足立 満廣瀬 敬
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2009 年 98 巻 12 号 p. 2992-2998

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抄録
わが国の喘息の有症率は,3.0~9.1%で年々増加傾向にある.吸入ステロイド(ICS)や診療ガイドラインの普及により,外来患者数や入院患者数,喘息死は減少しており,特に5~34歳の喘息死亡率は,10万人あたり0.16人まで減少した.しかし,2007年には未だ年間約2,500例の喘息死が存在し,その9割弱が高齢者である.2006年度より厚生労働省による「喘息死ゼロ作戦」が進行中であるが,ICSや診療ガイドラインをより普及させ,高齢者の喘息管理を向上することが重要である.
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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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