日本内科学会雑誌
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III.合併症対策の進歩
3.糖尿病性神経障害
馬場 正之
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2009 年 98 巻 4 号 p. 779-786

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抄録
糖尿病神経障害の臨床診断には,アキレス腱反射と内踝振動覚の検査が必須で,本邦糖尿病患者の40%程度が神経障害ありと判定される.病期判定には表在覚低下の広がり,自律神経症状,足関節や趾背屈力の評価が必要になる.足皮膚乾燥と足背部の短趾伸筋筋萎縮は,他覚的に確認可能な重要な末梢神経障害徴候である.治療については,軽症期以前であれば血糖コントロールとアルドース還元酵素阻害薬が進行抑制に有用である.
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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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