日本内科学会雑誌
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II.一次性ネフローゼ症候群の病態・診断・治療
4.膜性増殖性糸球体腎炎
山辺 英彰
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2009 年 98 巻 5 号 p. 1030-1035

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抄録
膜性増殖性糸球体腎炎はメサンギウム細胞の増殖と糸球体毛細血管壁の肥厚を認め,低補体血症を呈するという特徴を有し,電顕所見によりI型とII型に分けられる.近年,原因不明とされてきた膜性増殖性腎炎I型の一部にC型肝炎ウィルスやクリオグロブリンが関与しており,インターフェロンが有効であることが明らかとなった.膜性増殖性腎炎II型は稀な疾患でC3 nephritic factorの他,先天的factor Hの欠損や自己抗体の関与が明らかとなっている.
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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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