日本内科学会雑誌
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今月の症例
蛋白漏出性胃腸症を伴う全身性エリテマトーデス(SLE)の加療中に中心性漿液性網脈絡膜症を発症した1例
白井 雅弓岡本 明子沢田 哲治奥西 勝秀田中 康子藤尾 圭志田中 良一山口 正雄土肥 眞山本 一彦
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2009 年 98 巻 6 号 p. 1365-1368

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抄録
症例は52歳,女性.下腿浮腫・呼吸困難にて入院.SLEに伴う漿膜炎および蛋白漏出性胃腸症と診断した.プレドニゾロン(prednisolone;PSL)を増量後,中心性漿液性網脈絡膜症(central serous chorioretinopathy;CSC)を発症した.CSC増悪とPSL増量の関連を考え,シクロホスファミドパルス療法(IVCY)併用下にPSLを減量し,漿膜炎・蛋白漏出性胃腸症・CSCとも改善して退院した.免疫抑制薬併用によりPSL減量を早め多彩な病態をコントロールできた点で貴重な症例であった.
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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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