日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
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I.がん薬物療法の展開
3.新規薬剤に関する臨床試験デザイン
森田 智視
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2009 年 98 巻 8 号 p. 1854-1859

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抄録

臨床試験は,第I相,第II相,第III相の3つの相に分けて段階的に実施されてきた.最近では,細胞ターゲット薬剤など新規の治療法開発コンセプトに基づき開発がすすめられるケースが増えてきている.治療法の開発コンセプトの証明には,第I相,第II相の段階が重要であるため,本稿では,第I相,第II相に焦点を絞り,統計的観点からまず基本的な試験デザインをまとめ,最近用いられ始めた新しい試験デザインを織り交ぜながら紹介する.それら新しい試験デザインが"Bayes統計"という考え方をベースにしているため,最後にBayes統計アプローチについて簡潔に説明する.

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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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