日本内科学会雑誌
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慢性リンパ性白血病細胞にかんする研究
I.慢性リンパ性白血病細胞のPHA培養成績について
豊増 省三
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1968 年 57 巻 4 号 p. 420-427

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抄録

慢性リンバ性白血病のリンパ球の性格を究明する最初の実験として, 6例の慢性リンパ性白血病患者の末梢リンパ球をphytohemagglutinin (PHA)で培養し,その成績を二,三の血液疾患および正常人よりなる対照群のそれと比較した.慢性リシバ性白血病のリンパ球は対照群に比しPHA刺激にまつたく反応しないか,少数のリンパ球のみが反応を示した.培養細胞数を少なくすると芽球出現率, 3H-thymidineラベル率ともに上昇することを認めた.末梢リンパ球数の多い慢性リンパ性白血病例ではリンバ球の幼若化は認められなかつたが,血清γ-グロブリン値と幼若化との相関関係は明らかでなかつた.再生不良性貧血患者との交叉培養で,慢性リンパ性白血病患者の血清中にはPHA刺激に対する反応を抑制する因子はないようであつた.

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