日本内科学会雑誌
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ACTH-Z治療患者の副腎皮質機能動態にかんする研究
三品 頼甫山下 修中川 卓雄谷口 三津夫岡本 卓雄姜 行捷松岡 謙二中村 充男赤松 春義丸本 晋
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1970 年 59 巻 5 号 p. 397-405

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抄録

ACTH治療の薬理作用が解明され,その治療理念が確立されるには,該治療薬物によつて刺激され,分泌される患者副腎皮質ステロイドの体内での実態が知悉されることが必須不可欠の条件である.わたくしどもはネフローゼ症候群に対する天然あるいは合成ACTH-Z治療の自験症例の治療前,中,後の尿17-OHCS, 17-KS排泄量の測定および分析から,その尿中への排泄動態がわたくしどもの名付けた初期反応および維持反応からなるきわめて特徴的なパターンをとつて経過することを見出したので,これを報告し,そのような副腎皮質機能動態が惹起される機序やその治療学的意義についても論及する.

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