国立名古屋病院内科
国立名古屋病院研究検査科
1975 年 64 巻 2 号 p. 136-141
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近年成人における全身性巨細胞封入体症の報告は増加の傾向にある.そして,その殆どは免疫機構に異常を来たす疾患とか免疫抑制剤使用例に合併した報告である.本症例は38才の男性で,発熱,リンパ節腫脹,黄疸,肝腫大,腹水,末梢血中ならびに腹水中への異型リンパ球出現などを主な所見とし,発病より約6ヵ月で死亡した.剖検により,肺,肝,脾,副腎に巨細胞封入体を認めたので,とくに基礎疾患のない全身性巨細胞封入体症の本邦における既報の症例を含めて,文献的考察を加えた.
日本内科学会会誌
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