日本内科学会雑誌
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アミロイド沈着の証明されない眼窩周囲性出血斑を初発症状とした多発性骨髄腫
加納 正池田 正直高松 輝行大野 辰治大仲 正志安田 典正内野 治人
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1987 年 76 巻 11 号 p. 1740-1741

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抄録

アミロイド沈着が証明されない眼窩周囲性皮下出血が初発症状とみられる多発性骨髄腫(multiple myeloma, MM)例を報告する.症例: 81才,女性.両眼窩周囲に反復する皮下出血を認めて約半年後にMMと診断された.出血部の皮膚生検ではアミロイド沈着,腫瘍細胞の浸潤を認めなかった.本例と同様の経過を示した既報告例を考慮に入れて,アミロイド沈着を欠く眼窩周囲性皮下出血もMMを告知する症状の一つとして注目されるべきである.

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