日本内科学会雑誌
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大動脈弁閉鎖不全診断におけるカラードプラ法と聴診法およびMモード心エコー図法との比較:非リウマチ性大動脈弁閉鎖不全例での検討
石光 敏行杉下 靖郎伊藤 巌
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1989 年 78 巻 10 号 p. 1451-1456

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抄録

非リウマチ性大動脈弁閉鎖不全(AR)の診断におけるカラードプラ法,聴診・心音図法およびMモード心エコー図法間の関係につき,カラードプラ法にて診断され4度に重症度分類されたAR135例を対象として検討した.聴診・心音図法, Mモード法ともI度AR群での感度は低値であったが,重症度とともに感度を増し,臨床上で問題となるII度以上の群ではそれぞれ83%, 85%の診断感度を有していた.また,聴診でのAR雑音音量はAR重症度の増加に伴い増大していた.以上より,カラードプラ法によるAR重症度と聴診・心音図法, Mモード法によるAR診断との関係が解明され,後二者の臨床上の価値が再確認された.

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