日本内科学会雑誌
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Acanthosis nigricansを伴い抗核抗体価高値を示した肺癌の1症例
小内 亨森 昌朋阿久沢 まさ子栗原 正英小林 節雄
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1989 年 78 巻 11 号 p. 1607-1608

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抄録

咳嗽を主訴とする70才,男性の頚部,顔面,口腔粘膜にacanthosis nigricansが認められた. CEAは高値を示し,右上肺野の腫瘤陰影は腺癌と診断された.血中抗核抗体は2560倍,抗Sm抗体8倍と陽性であり,細胞性免疫能の低下も認めた.抗癌薬の投与により,肺腫瘤陰影の縮小,血中CEAの低下,細胞性免疫能の上昇を認め,それに伴いacanthosis nigricansの消退並びに抗核抗体価,抗Sm抗体価の低下を認めた.

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