日本内科学会雑誌
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血清過酸化脂質の上昇を認めたWeber-Christian病の1例
矢部 裕之加藤 光敏野間 健司永野 允
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1990 年 79 巻 6 号 p. 814-815

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抄録

症例は35才,男性. 9カ月来の不明熱のため平成元年1月初診.顔面上下肢の圧痛ある皮下硬結および両下腿の発赤腫脹部の皮下脂肪織生検よりWeber-Christian病(W-C病)と診断.血清過酸化脂質(malondialdehyde: MDA)高値(6.7nmole/ml)のため直ちに種々のフリーラジカル消去薬を併用投与したところ炎症所見の改善とともにMDAは正常化した.以上よりW-C病におけるフリーラジカルの関与に加え,新たな治療の可能性が示唆された.

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