日本内科学会雑誌
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膜性腎炎を合併した多発筋炎の1例
原 郁夫倉田 典之兵頭 一之介玉尾 博康
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1991 年 80 巻 1 号 p. 108-109

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抄録

症例は68歳,女性.発熱,筋力低下, CPK上昇,筋電図での筋原性変化より,多発筋炎(PM)と診断され,ステロイド薬の投与にて軽快した. 6年後に発熱,筋肉痛でPMが再燃したが,同時にネフローゼ症候群を合併,腎生検にて, stage I~IIの膜性腎炎と診断された.本例では悪性腫瘍や薬物の関与はみられず, PM自体の免疫異常に伴う糸球体障害と考えられた. PMの腎障害は,まれであり,報告した.

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