日本内科学会雑誌
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1.酸塩基平衡の理解に必要な知識
南学 正臣黒川 清
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キーワード: 動脈血ガス分析
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1991 年 80 巻 2 号 p. 206-210

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抄録
体液の水素イオン濃度の恒常性は, PCO2と血漿HCO3-濃度を一定に保つことにより維持されている.これらが変化したときは,まず,細胞外液中の緩衝系による化学的緩衝作用が働いてその変化を最小限にとどめ,次いでPCO2が肺胞換気によって,血漿HCO3-が腎臓によって調節される.腎臓での血漿HCO3-濃度の調節としては具体的には,近位尿細管での〓過されたHCO3-の再吸収,遠位尿細管での滴定酸およびアンモニウムイオン分泌による尿中へのH+排泄とそれに伴うHCO3-の再生が行われている.
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