日本内科学会雑誌
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診断に難渋した潰瘍合併小腸憩室の1例
垣本 斉常岡 克伸牧野 幸郎宮崎 光一田川 新生村田 佐門玉置 久雄
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1992 年 81 巻 12 号 p. 2013-2014

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抄録

症例は54歳,女性.貧血精査のため入院.諸検査にても原因不明で,対症療法で経過観察されたが,貧血が増悪し再入院.小腸透視にて陥凹性病変が認められ,小腸潰瘍の診断で開腹術が施行された.腸間膜付着側に穿通し,凝血を容れた直径2cmの潰瘍が認められ,病理学的に潰瘍合併小腸憩室と診断された.小腸憩室は頻度が少なく,臨床症状に乏しいため診断に難渋するとされる.本例は,慢性の貧血の原因として診断されたまれな1例と考えられた.

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