日本内科学会雑誌
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1.骨・カルシウム代謝調節ホルモン
福本 誠二
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1993 年 82 巻 12 号 p. 1923-1927

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抄録

カルシウム(Ca)は,骨の成分として生体の支持や運動機能に必要であるのに加え,あらゆる細胞の種々の細胞機能の調節に必須の役割を果たしている.このため血清のCa濃度は,主として副甲状腺ホルモンと1α, 25-水酸化ビタミンDにより狭い範囲に厳密にコントロールされている.これらのホルモンはいずれも血清Ca濃度を上昇させるように働くが, PTHが血清Ca濃度の微妙な調節に携わっているのに対し, 1α, 25-水酸化ビタミンDはPTH作用の発現に必要であるのに加え,その腸管への作用を介して生体のCaバランスを調節し得る.

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