日本内科学会雑誌
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胸水貯留と脾出血をきたしたEpstein-Barrウイルス感染症の1例
山本 英明木内 英則芝崎 正順丸尾 仁永田 真保谷 功倉光 薫坂本 芳雄山本 恵一郎土肥 豊
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1993 年 82 巻 2 号 p. 272-274

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抄録
症例は22歳,男性.発熱と左季助部痛を主訴に入院.胸部X線写真上,左下肺野のスリガラス様陰影と胸水を認め,腹部CTでは脾臓の腫大と被膜下出血がみられた.末梢血中には異型リンパ球が出現し,血中のEpstein-Barr (EB)ウイルス抗体価はVCA-IgGが2560→10240倍, EA-IgGが320→2560倍と経過中有意に上昇したためEBウイルス感染症と診断した.肺炎,胸水貯留および脾出血を合併したEBウイルス感染症は非常にまれであると考えられた.
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