日本内科学会雑誌
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2.パーキンソン病における黒質の細胞変性について
田中 順一福田 隆浩
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1994 年 83 巻 4 号 p. 528-532

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抄録

パーキンソン病の黒質病変が見つかったのは本病が最初に記載されてから約100年後である.すなわち,緻密帯に現れる色素神経細胞の萎縮と脱落, Lewy小体の形成およびグリア細胞の増生が特徴的な所見であり,ドーパミン神経細胞の減少が免疫組織化学的に証明される.近年,痴呆の合併やびまん性Lewy小体病が注目されてきている.本病の原因を究明するために種々の候補物質を用いて動物実験が試みられているが,いまだ十分な成果は得られていない.

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