日本内科学会雑誌
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可逆性の神経症状を呈した特発性副甲状腺機能低下症の1例
橋本 尚子近藤 文雄徳永 尚登岸田 雅之大塚 文男大石 徹也山崎 康司橋本 洋夫吉永 泰彦槇野 博史
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2001 年 90 巻 2 号 p. 320-322

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抄録
症例は63歳,男性.約20年前に副甲状腺機能低下症と診断されたが以後十分な加療は受けていなかった.約3年前より歩行時のふらつき,すくみ足,手足のしびれ感などの神経症状が出現したため当科へ入院となった.血液検査にて低カルシウム血症と高リン血症を認め,頭部CT検査にて大脳基底核,小脳歯状核に石灰化を認めた.著明な頭蓋内石灰化にもかかわらず活性型ビタミンD3の投与により血中カルシウム濃度が正常化するに従い,多彩な神経症状は改善した.
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