2001 年 90 巻 5 号 p. 807-812
慢性閉塞性肺疾患(COPD),肺気腫症に対する薬物療法としては日本呼吸器学会の「COPD診断と治療のガイドライン」をはじめとして,重症度を考慮しての段階的薬物療法が提示されている.重症度(ステップ)に応じて気管支拡張剤である吸入抗コリン剤やβ2刺激薬,経口のテオフィリン剤が用いられる.ステップ2 (重症),ステップ3 (最重症)では経口・吸入ステロイド薬も臨床上用いられるようになってきた.それぞれの薬剤の特長,臨床的有用性などについてまとめた.