2003 年 92 巻 11 号 p. 2110-2117
臨床の場で現在問題となっている耐性菌のうち,セフェム薬が抗菌活性を有しているものとしてはペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP), βラクタマーゼ非産性アンピシリン耐性インフルエンザ桿菌(BLNAR), ESBL (extended-spectrum β-lactamase)産生菌および緑膿菌があげられる.これらの菌種に対するセフェム薬の位置づけを確認し,適切に薬剤を選択し,用法・用量を考慮することは日常診療において極めて重要と考えられる.