東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科病因・病理学
2003 年 92 巻 7 号 p. 1182-1189
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サルコイドーシスは原因不明の全身性肉芽腫疾患で,疾患感受性のある宿主が環境中の何らかの原因微生物や抗原物質に暴露されて発症するものと想定されている.アクネ菌は病変部から培養可能な唯一の微生物で,肉芽腫内での本菌DNAの集積所見,患者における菌体蛋白抗原に対する細胞性免疫反応の存在,抗原蛋白の感作免疫によるマウス肺肉芽腫の誘導実験などの知見から,菌体抗原にアレルギー素因を有する患者が,病変部局所で常在あるいは異常増菌するアクネ菌を原因として発症している可能性がある.
日本内科学会会誌
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