日本内科学会雑誌
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2.脳血管性パーキンソニズム
高橋 裕秀篠原 幸人
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2003 年 92 巻 8 号 p. 1472-1478

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抄録

脳血管性パーキンソニズムは,基底核の多発性小梗塞や大脳皮質下白質の広範な梗塞などで生じやすく,前頭葉と線条体との連絡が障害されるためにその症候が出現する機序が想定されている.その中核症状は,歩行障害すなわち,左右に足を広げた(開脚)小刻み歩行やすくみ足である.表情の乏しさや上肢の運動障害が軽度であることから, lower half/body parkinsonismとも呼ばれる.抗パーキンソン病薬の効果は乏しく,脳梗塞の再発・進展の予防が治療の主眼となる.

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