2005 年 94 巻 11 号 p. 2388-2390
突発性発疹の原因ウイルスであるHuman Rerpes Virus-6 (HHV-6)は,近年造血幹細胞移植後に再活性化し,皮疹,発熱,間質性肺炎,脳炎などをきたすことが報告されており,移植後合併症の原因の一つとして注目されている.我々は,フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対して非血縁臍帯血を用いた骨髄非破壊的造血幹細胞移植の後に, HHV-6によると考えられる脳炎を発症し, ganciclovirによる治療が奏効した1例を経験したので報告する.