日本内科学会雑誌
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1.多発性骨髓腫の腎障害
野島 美久
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2005 年 94 巻 5 号 p. 901-905

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抄録
多発性骨髓腫ではその約半数に腎障害を合併する.また,腎障害の有無は骨髓腫の重要な予後規定因子である.腎障害の病因・病態は多岐にわたり,狭義の骨髓腫腎(いわゆるcast nephropathy)やALアミロイドーシスなどがある.脱水や腎毒性薬物(鎮痛薬や造影剤など)の使用を契機に急性腎不全を発症することもあり注意を要する.高齢者に原因不明の腎機能障害を認めたら多発性骨髓腫の可能性を必ず想起せねばならない.
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