名古屋文理大学紀要
Online ISSN : 2433-5517
Print ISSN : 1346-1982
比較を基準にした購買決定
関川 靖
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2016 年 16 巻 p. 5-11

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抄録

行動経済学は実験・調査を通して現実の経済行動への適用を確認してきた.そして,行動経済理論が公共政策に導入され始めている.本稿では,消費者の意思決定を行動経済理論によって分析する.ここで,消費者が意思決定するとき,ある程度の情報を保有していると仮定する.すなわち,過去の消費経験やライバル商品などの価格といった情報を持っているという前提を置き,消費者はこれらの情報と購買対象の商品価格と比較検討して購買行動の有無を決定する.本稿では,「隣の価格」・「3つの価格帯」・「支払っても良いと思う価格」の現実妥当性を検証する.最後に,平準化行動が発生するのはいつかという疑問点などを今後の検討課題とした.

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© 2016 名古屋文理大学
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