名古屋文理大学紀要
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中学生の向社会的行動の変化と全体的自己価値との関連 ―縦断データを用いた検討
山本 ちか
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2017 年 17 巻 p. 81-85

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抄録

本報告の目的は,中学生の向社会的行動が中学1年から中学3年の間にどのように変化するのかを検討し,向社会的行動と全体的自己価値の因果関係を検討することである.向社会的行動は,他の人のためになるよう意図された自発的な行動である.全体的自己価値は,どれだけ自分のことが好きか,満足しているかなど自分自身を肯定的あるいは否定的に評価する程度を示している.分析の結果,中学生の向社会的行動は,学年が上がるにつれて向社会的行動が少なくなっていた.いずれの学年でも男子よりも女子の方が向社会的行動を多く行っていた.また男子では,中学2年時点での向社会的行動が中学3年時点の全体的自己価値に影響していた.

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© 2017 名古屋文理大学
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