名古屋文理短期大学紀要
Online ISSN : 2433-6548
Print ISSN : 0914-6474
子供(孫)から見た同居老人存在の家庭生活
野路 公子芳本 信子
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2000 年 25 巻 p. 91-95

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抄録

わが国では人口の高齢化に伴い, 老年期精神障害の発生が急速に増加してきている.アルツハイマーや脳血管性痴呆は, その代表的なものの一つと考えられ, それらの増加は医療のみならず社会全体の深刻な問題となりつつある.最近の研究報告から, 健康づくりの3要素である栄養・運動・休養の生活習慣要因について着目する事が, それらの発症予防あるいは, 脳の老化の抑制につながる可能性もあると考えられている.本調査では, 3要素の一つである栄養についての検討を試みた.高齢者の食生活は, 家族と同居することによる影響力が大きいと考えられることから, 今回は孫と同居する高齢者の食生活を調査した.同居老人の食物摂取状況は, 加齢による身体機能の変化や活動量, 居住地域や職業, 社会的地位などより, むしろ家族構成や家族の嗜好に影響されやすいと考えられている文献が多くみられる.そこで, 高齢者と生活を共にする子供(孫)に視点を置き, 子供と高齢者との食生活の関連性を模索し, 相互に及ぼす影響を検討した.

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© 2000 名古屋文理大学
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