自然環境科学研究
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草原に生育する野生植物における福島第一原子力発電所から放出された放射性セシウムの蓄積
佐々木 秀明坂本 祥太佐藤 健二
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 29 巻 p. 41-47

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抄録
福島第一原子力発電所事故は,環境中へ大量の放射性物質を放出し,東北地方と関東地方の土壌を汚染した. 環境からの放射性物質の除去は喫緊の課題であり,現在,植物による土壌の浄化が検討されている.本研究では,除染に使用する植物種の選定のために,福島県いわき市の草原に生育する42 種の種子植物と1 種のシダ植物の放射性セシウムの蓄積量を調査した.調査した多くの植物種では高濃度に放射性セシウムを蓄積していなかったが,ヒメオドリコソウ(Lamium purpureum), クズ(Pueraria lobata ),セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale),カントウタンポポ(T. platycarpum),ヤハズエンドウ(Vicia sativa subsp. nigra)に高濃度の放射性セシウム蓄積が観察された.これらの種は,茎葉部に放射性セシウム137 を1 kg あたり501—1,450 Bq の濃度で蓄積していた.
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© 2016 公益財団法人平岡環境科学研究所

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