2019 年 40 巻 1 号 p. 15-22
複数の芳香環を含有するメソゲン基は剛直な構造であり,ネットワークポリマー鎖へメソゲン基を導入すると網目鎖の分子運動性を抑制できることから高Tg 化に有効である。また,適度な柔軟鎖を共存させるとメソゲン基の自己組織化が生じ,液晶相を発現する。主に硬化反応条件(温度・外場印加)の最適化や硬化剤の選択により,網目鎖中に液晶配向を固定化することができる。この手法により得られたネットワークポリマー材料は,高強靱性・高耐熱性・高熱伝導性を示し,メソゲン基を含む分子鎖の配向性に依存した特性を発現した。メソゲン骨格によるネットワーク構造制御による特性改善例や無機フィラーとの複合化により生じるネットワーク鎖配向への影響についても紹介した。