2019 年 40 巻 4 号 p. 157-162
ポリビニルピロリドンおよびテトラメトキシシラン共存下,茶飲料を作製する際に排出される茶殻を用いて作製した緑茶抽出物を添加し,さらに,ゾル-ゲル反応の触媒に塩酸水溶液を加え,室温下,1 時間かくはんした。 得られた反応溶液を開放系で60 ℃,2 週間乾燥させ,さらに60 ℃,48 時間真空乾燥させることによって対応する有機-無機ポリマーハイブリッドを得た。得られた試料を走査型電子顕微鏡で観察したところ,7.57 ~18.49 μm の孔径を有するマクロポーラスな多孔質体であることが明らかになった。また,示差熱熱重量同時測定装置 を用いて得られた有機-無機ポリマーハイブリッドの10%重量減少温度を測定したところ,原料ポリマーであるポリビニルピロリドンと比較して有機-無機ポリマーハイブリッドの方が高い傾向にあることが明らかになった。