ネットワークポリマー論文集
Online ISSN : 2434-2149
Print ISSN : 2433-3786
総説
液晶構造による高放熱・高強靭性ネットワークポリマーの開発
原田 美由紀
著者情報
ジャーナル 認証あり

2025 年 46 巻 5 号 p. 256-267

詳細
抄録

液晶性エポキシが形成する網目鎖構造の配列は,硬化条件だけでなく,使用する硬化剤の構造によっても大きく変化する。そのため,メソゲン基を中心とした分子鎖の配列性を制御することは,硬化物の熱伝導性や強靭性を向上させるための重要な手法となる。実用的には充填材の配合が不可欠であるが,この複合化においては,単に充填材の分散性を高めるだけでなく,充填材とマトリックスとの界面が分子鎖の配列に与える影響についても十分に考慮する必要がある。本稿では,硬化剤の化学構造が液晶性エポキシの分子鎖配列に及ぼす影響,ならびに充填材およびその表面修飾が配列性や物性に与える効果について詳述する。また,高耐熱性樹脂であるシアネートエステル樹脂の改質剤として液晶性エポキシ樹脂を適用した事例や,メソゲン骨格を有する液晶性シアネートエステルの特性についても紹介する。

著者関連情報
© 合成樹脂工業協会
次の記事
feedback
Top