2026 年 47 巻 5 号 p. 267-275
エポキシ樹脂に長鎖脂肪族構造で構成される反応性フレキシブルオリゴマーをブレンドし作製したエポキシ硬化物の相構造と破壊靭性について検討した。イミド環を両末端に導入したイミド系反応性フレキシブルオリゴマーはイミド環導入前に比べてエポキシ樹脂との混和性が高かった。硬化物はさまざまな温度で前硬化し,同じ温度で後硬化して作製した。エポキシ/ 反応性フレキシブルオリゴマーブレンド硬化物は重合誘起相分離を生じ,海島構造を形成した。特にエポキシ/ イミド系反応性フレキシブルオリゴマーブレンド硬化物は相対的に微細で前硬化温度に依存しない相構造を形成した。破壊靭性は変位速度10 mm/min では前硬化温度に依存しなかったが,低変位速度(0.5 mm/min)では前硬化温度の影響を受けることがわかった。破壊靭性の前硬化温度依存性について,動的粘弾性を踏まえて考察した。