2026 年 47 巻 5 号 p. 256-266
メソゲン骨格を有するシアネートエステル(DPC-CN)の配列構造,耐熱性,熱伝導性,強靭性及び接着特性 が評価された。DPC-CN は硬化過程において,局所配列した液晶ドメインを形成し,汎用ビスフェノールA 骨格シアネートエステル系と比較して,熱伝導率は1.6 倍,破壊靭性値は約10 倍に達した。一方で,液晶配列はシアネートエステルの接着強度の低下を招いた。また,DPC-CN に対するエポキシ変性の効果についても検討した。ビフェニル型エポキシ(DGEBP)変性により,DPC-CN 硬化系の破壊靭性値及びTg は低下するものの,接着強度の若干の改善が見られた。さらに,DGEBP 変性系の硬化条件を高温に設定し,接着剤層を等方化させることで,接着強度の大幅な向上が達成された。