抄録
ビスフェノール型エポキシ樹脂Epikote 828を脂肪族α,ω-ジアミンで硬化した硬化物の疲労き裂成長挙動について検討した。網目鎖濃度の低い硬化物ほど同一応力拡大係数変動巾ΔK値ではき裂成長速度da/dnは小さくなった。硬化物の網目鎖濃度の低下はき裂の成長に対する抵抗を高める。網目鎖濃度の低い硬化物にはき裂先端部の塑性変形に原因するき裂成長バンド(ストリエーション)が出現した。一方,網目鎖濃度の高い硬化物はストリエーションが見られず,ぜい性的にき裂が成長した。脂肪族ジアミン硬化物の疲労き裂成長挙動は切り欠きのない平面曲げ疲労挙動よりむしろ接着疲労挙動によく一致した。