抄録
エポキシ樹脂は, 絶縁材料として使われる場合にはインサートとなる電極や半導体チップを埋め込んだ構造となり, 熱膨張差に起因する熱応力を必然的に受ける。本研究では, 比較的単純な形状のインサートを埋め込んだエポキシ樹脂試験片を作製して熱衝撃を与え, インサート形状および界面接着に着目してその破壊形態と発生頻度を検討した。埋込材の形状により大きく2種類の破壊形態が観察された。埋込材の形状が丸形のとき円筒型の, また角形のとき対角線型のき裂進展となる。これらは異なる破壊寿命分布すなわち故障モードを示しており, 異なる破壊の機構をとっていると考えられる。また, 界面の接着を変えても同じ2種類の破壊形態が見られ, 同じ円形埋込材でも接着を良くすると円筒型, 悪くすると対角線型のき裂進展となる。