抄録
従来の地中採熱管はUチューブと2重管である。本研究では前者の早い過渡応答と後者の大きな熱容量性を併せ持ち、しかしながら熱浸透の浅さ及び採熱領域の虫食い性を改善するために、下降管ではスパイラルでまんべんなく採熱し戻り管では直管による早戻し機構として熱短絡を防ぐスパイラル採熱管を前報で提案している。
本発表では30m深スパイラル採熱管による実験とそれに対する3次元数値解の構築と解析を行い、採熱・蓄熱特性を明らかにすると共に、地下水自然流無しの基本場における採熱最適化のためのスパイラル巻径や材質等の熱設計指針を求める。
地下水自然流賦存下の最適化指針は今後の課題である。