日本文学
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Print ISSN : 0386-9903
「猫の事務所」を教室で読む
松原 正義
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1985 年 34 巻 3 号 p. 49-60

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抄録

宮澤賢治の作品を高校国語の教材とする場合、詩が中心で、童話は中学までのものと考えられてきた。しかし賢治童話に高校で再び出会うことで、生徒が作品を″鏡"として新しい自己に気づく可能性は大きい。それにその童話自体がどの年令層にも異った魅力を感じさせるだけの奥深さを秘めている。ここでは従来あまり論じられなかった「猫の事務所」をとりあげ、それが高校一年の教室でどのように読まれていったかを報告した。

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© 1985 日本文学協会
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