芝高等学校
1985 年 34 巻 6 号 p. 23-32
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「山月記」本文の叙述そのものから、「作品」としての、(辞書的)意義ならぬ(文脈的)意味を、読解しようとする試みである。基本線は、変身後の李徴が亡霊であること、その悲痛な独白自体が彼にとって未到の詩的達成を遂げていたこと、そして、鎮魂のあったこと、に在る。意識家李徴は変身による不幸の完成によって、無意識の裡に、感情の表現を得た-という逆説が、読み取られる。
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