新潟大学大学院
1986 年 35 巻 6 号 p. 24-32
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『破戒』はさまざまに受容され議論の対象となってきたが、真の評価を確立するためには藤村の構想に立ち戻ってその構造を明らかにする必要がある。瀬川丑松の蓮華寺転居から始まる意味、新しい悲劇を演出する猪子蓮太郎の存在、その接合構造に藤村の創作意識と現実認識のギャップと癒着をみる。悲惨な告白を核として創作の観念世界と藤村のリアリズムが融合したものが『破戒』であると論ずる。
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